紅い夜

部屋に戻ったルリはベッドに横になりため息をついた。




「はぁ…気持ち悪い…なんであんな甘いもんみんな平気で食えんだ…甘ったるすぎて胃の中がおかしくなりそうだ…」




今日の夜は週に一度の会議だ。会議とは、夜の仕事…所謂裏の仕事での会議だ。俺の本職は裏の仕事で、決して表の仕事ではない。




「会議の時間までまだ時間があるな…一眠りするかな…」




そう言って寝返りうち目を閉じたルリは、あっという間に夢の中へと吸い込まれていった。




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そして、俺は夢を見た…。




なんというか、すごく居心地の良い場所だった。




気持ちの良い静かな真っ暗な所…。だけど、だんだん光が見える…?




『誰だ…?』




ボヤー…と人影みたいなのが手を伸ばしているように見えた。




『俺は、その手をとって良いのか…?』




そして、手を掴もうと自分も手を伸ばした…。




その瞬間、目が覚めてしまった。




バッと起きたルリは微かに汗をかいていた。