紅い夜

「君は今何を言おうとしたのかなぁ〜?」



花怜のひきつる笑顔が次第に近付いてくる。




ユウの近くにくると、ほっぺをつねるように引っ張った。




「ひょっ…ひゃにひゅるにょ〜!(ちょっ…何するの〜!)」




後ろでリクは頭にハテナを浮かべながら、爽やかな笑顔で二人を見ていた。




「二人は仲良いね」




「「えっ?」」




花怜はまだユウのほっぺをつねっていた。ユウのほっぺが伸びたんじゃないかと思うほどだった。




「なんというか…、兄弟みたいだね」




「う…うん、ユウとは仲いいんだ。なぁユウ」




「あぁーうん、そーだよ」




二人は肩を組ながら言った。




「さぁ、俺はそろそろ戻ろうかなぁ〜」




「うん、戻ろうか」




「じゃぁ俺も行こう〜と」




そして、3人は食堂に戻った。




食堂に戻ると片付けは終わっていた。ルリも大分良くなったようだ。




リクは今日の挨拶をしようと前に出た。




「今日も最高に良い1日でした!また明日も良い1日にしましょう!お疲れさまでした」




これが毎日の最後の挨拶となっている。これは、リクにしか出来ない役目だ。




あの爽やかな笑顔はリクにしか出来ないだろう。




そして、今日の1日が終わった。