「あ、そろそろ帰らないと…」



時刻は5時半。



さすがに遅くなりすぎるとお母さんが心配すると思うし…。



「もう帰る?」



「うん。
また明日も来るね」



イスから立ち上がると、腕を掴まれた。




「ホント?
俺花蓮といると何か落ち着く。
明日、来るの待ってるから」



「う、うん…」




私の返事を聞くと、にかっと笑って、護は腕を放した。



「じゃ、じゃぁまたね」



手を振って病室から出る。



…花蓮、だって…。



また私の名前呼んでくれた…。



嬉しい…!





…早く記憶戻って、護とデートしたいなぁ…。