柚希は、シャワーで濡れた自分の唇に触れてみる


何度も李生とのキスを想像した

何度も李生の唇の感触を想像した

何度も李生が自分とのキスに翻弄される顔を想像した


そして、何度も李生と重なるからだを想像した

頭の中で何度も何度も李生を抱いた

李生は自分に抱かれながら、何度も絶頂を迎えた

そのたびに、自分も絶頂を迎える、


ただ独りで



柚希は自分の唇に触れていた手を、喉元から胸、そして下腹部へと移動させ、瞳を瞑って、また李生を抱く

この行為のあと、虚しさが来るのはわかっている

だけど、李生を抱かずにはいられない


現実に出来ないのなら

せめて頭の中だけでも、俺のものになって欲しい

俺に感じて欲しい

、、、、、李生、
李生
李生
李生
李生
李生
李生
李生、、、、、、、リオ


柚希は熱いシャワーの中

独り


ただただ李生を抱いていた

、、、、、、「・・・・っ、リオ、、、、、」




これで何度目だろう

頭の中で、李生と絶頂を迎えた


「ハァ、・・・ァ」・・・・虚しさがこみ上げてくる


「・・・・とに、なにやってんだよ、俺は」


柚希はシャワーを止めて、シンとしたバスルームの壁に、頭をコツンと叩きつけた



ようやく、柚希の長い長い一日が終わろうとしていた