柚希はシャワーはそのままに、シャワーの掛けてある前の壁に片手をつき寄りかかるようにして、もう片方の手で自分の胸を拳で叩いた

李生のことを考えるだけで、このドキドキと鳴り止まない鼓動が嫌になる

俺は一体どうしたいんだ


片田に会いたいって、もし会ったってどうするつもりなんだ

今更ずっと好きだったって、片田に言えばいいのか・

それで玉砕すれば、この恋愛は終わるのか?

・・・・だけど、今更片田にしたら迷惑なだけだろ



なぁ、片田、俺はこの気持ちをどうしたらいいんだ

教えてくれよ

俺、ずっと片田が好きだったんだ



あの時本当は、李生をあの人から奪いたかった

李生を独り占めにしたかった、恋人同士になりたかった

李生の唇が欲しかった、からだが欲しかった、ひとつになりたかった・・・・