やっぱりわたしはあなたに抱かれることは出来ないわ

わたしがあなたを何度抱いたとしても・・・・





あなたは、柚希、彼の存在には



勝てない



「・・・ゴメンネ、タクミ」



李生は疲れ果てて眠りについた匠の前髪をそっと撫でてつぶやいた


そして小さな寝息を立てているその薄い胸板に頬を寄せて、この関係をどうしようものかと思うのだった

このまま匠の受験が終わるまで続けようと思った関係を、柚希の存在で今すぐにでも解消したいと思う自分がいた


李生は初めて、匠とこういう関係になってしまったことを後悔した



すべては


柚希と、再会してしまったからだった