柚希、・・・・もっと激しく、わたしを抱いて、、、、




しばらくして、李生はこんな想像を巡らすことに、急に冷めた心地がした

それはあまりにも匠がぎこちない手つきで、一生懸命だからだった

李生は心の中でひとつため息をついてから


「匠・・・わたしがしてあげる」


くるりと李生は匠を組み敷くと、上から見下ろす


「李生、気持ちよかった?」

下になった匠が息を弾ませて、心配そうに聞いてくる

答えを待ちながらも、匠は目を細めて、これから李生が自分を激しく揺さぶるのを予期している


李生は心を隠すようにニコッと笑うと言った


「ええ、とても。だから今度はわたしが匠を気持ちよくさせてあげる」


「ん、でも本当に李生、気持ちよかった?」

匠は再度聞いてくる

李生が本当に満足しているのか、不安なのだ


「ええ、ほんとよ」

李生は微笑んだ


だけど、心は全く笑っていなかった

うそ、本当はこのからだは、まだまだ熱を持て余している

匠の行為じゃ満足できていない


「良かった、うれしい」

匠は安堵の表情を見せて、李生を抱き寄せた