わたしが嫌いな言葉


「本気」と「結婚」




匠と居て、自分は匠が本当に好きだと思った時期もある

だけど、この台詞を吐かれた瞬間に一気に気持ちが急降下し

それからしだいにわたしの匠への思いは薄れていった



これはほんのひと時のわたしの慰み

なにひとつ楽しみのない生活に、飛び込んできた蝶がわたしの癒し



「結婚って、生活はどうするの?大学だってあるんだよ?」そう言うと


「少しの間親に借りる。それにバイトもするし、李生には迷惑かけないから」


だから”親”っていう単語が出てくるうちは子供なのよ

そう言ってやりたいがなんとか抑える


ムカムカと吐き出しそうになる衝動は、匠といて嫌というほど経験した

そういう時はこの話を切り上げるに限る


「そう、楽しみにしてる」と言うと

「うん!」子供のように嬉しそうに顔を上げた

いや、高校生なんて実際どこもかしこも子供

わかりきった事実