‐Flower Grden of EDN‐

匠がそのまま自分のブレザーのポケットに李生の手を入れようとしたから、慌てて李生はそれを止めた


「こんなの人に見られたら、誤解されるよ」


「ちぇ、ちょっと今いい雰囲気だったのに。俺だって、李生と恋人同士みたいなことしたいよ!」


「ダメ、匠は高校生だから」


「俺のせいかよ」


「そ、”俺のせい”(笑)」

ううん、わたしのせい

なるべくあなたとの既成事実をつくりたくないの


「あーあ、高校生やめたい!!なんで俺、李生と同い年に生まれてこなかったんだろ。

柚くんが羨ましいよ」


ドキっ

”柚くん”


「な、なんでそこで柚希くんが出てくるの?」


あんなに冷静に嘘がつけるのに、柚希の名前が出てくるだけで声が上ずってしまう

冷静に対応しようとすればするほど、柚希のことが知りたい自分がそわそわし出す