‐Flower Grden of EDN‐

「いいの!ちょっと受験勉強の気分転換に、カラオケ行こうかって話になっただけだし、もともと俺乗り気じゃなかったから。

それに、俺にとっては李生とのデートが大事!」



「デートって・・・」



そんな大それたものをしようと匠を誘ったわけじゃない

だだ自分の馬鹿な行動を匠に癒してもらいたかっただけなのに

匠は李生が自分の腕をつかんでいるのをいいことに、その手をぐっと引き寄せた


「今日は、珍しい色のマニュキュアしてるね。なんだか李生の手じゃないみたい」


「え・・・、ああ、たまに、はね。似合わない、かな?」


どきりと胸が鳴った


「ううん、綺麗だよ。なんかすっごい大人っぽい」


匠のためにつけた色じゃないのに、そんなに褒めたりしないで


「そ・・・よかった、、、」


「冷たいね、李生の手。やっぱりあれは本当だと思う」


「あれ・・・・?」


「そう、あれ。優しい人は手が冷たいってよく言うじゃん」


「ま、ね」


匠、それはきっと嘘だよ

わたしの手が冷たいのは心が冷たいからだよ

あなたに温めてもらう資格などないほどに