‐Flower Grden of EDN‐

「・・・ねぇ、匠、近くまで一緒に帰ろうか」


つい、そんな言葉が口をつく



「え!いいの?珍しいね、先生が誘ってくれるなんて、てか、初めてだ。

あ、でも・・・・」



匠が何か言いかけたとき、後ろからひとりの女の子が駆けてきた

匠と同じ学校の制服を着ているから、同級生かなにかだろう


「匠!早いよ、いきなり走って行くんだもん。・・・・て、誰?この人」



・・・・あなたこそ誰よ



サラサラの長い髪をツインテールにして、ぷっくりとした唇はピンクのグロスでとろとろに塗ってある

なんとか瞳を大きく見せようとしているのか、まぶたは黒いアイラインで縁どられ、長いまつげは明らかに着けたものだった



「俺の家庭教師の先生」


「ふ~ん、で?」


・・・・で?ってなにが

わたしの中で何かカチンとくるものがあったが

仕方なしに「こんにちは」と笑顔で愛想してみる


だってわたしは”大人”だから