「へへ、やった!柚くんに頼んでホント良かった!」



その彼を匠が振り返る



これは何かの悪戯?


それとも悪夢?



青い、青よりももっと青い

咽るような青いバラの香り



わたしに声は、なかったかしら?



いいえ、声が出せないの

喉の奥で悲鳴をあげているに違いないのに


なにも、なにも、言葉に出来ない