「・・・っ、離せよ!!俺に触るな!!
どうせまた俺を騙そうとしてるんだろ!?」
匠は掴まれた腕を強引に引っ込めて、柚希の手を払いのけた
「・・・たくみっ」
手を払いのけられた柚希が驚いた顔で見つめている
「それで俺をうまく丸め込んで、自分は李生とハッピーエンド。
柚くん、俺がどんな気持ちで柚くんに李生の誕生日プレゼント頼んだかわかる!?
俺がどんなに李生を大切に思っていたか、全然わかってないんだ。
・・・俺は、・・・俺は、みんなに祝福して欲しかったんだ。
大学に合格して、李生の喜ぶ顔を見て・・・
それで、みんなに李生のことを紹介したかった。俺の大切な人だって、みんなに良かったねって言ってもらいたかった。
なのに、なのに、・・・なんでこんなことになるんだよ!
ブルーローズが”神の祝福”だと言ったのは柚くんだよ!?
俺に、・・・俺に幸せになって欲しいって、思ってくれていると信じてたのに・・・・
なんでだよ・・・・」
「・・・・ごめ、たくみ」
柚希にはもう謝る言葉しか浮かばなかった
真剣な匠の気持ちに、自分も真剣に正直に話したつもりだった
でも、何もわかっていなかった、、、、
どんな言葉も
今は匠を傷つけるしか出来ないことが
「・・・謝るぐらいなら、どうして、、、
どうして、李生を俺から取るんだよ。
柚くんさえ我慢してくれたら、丸く収まったのに。
なんで、俺から大事なもの奪うんだよ」
匠はもう叫ぶことを止めた
俯いた先に、ブルーローズと白いバラが並んでいた
匠はその花の前に少しずつ歩み寄った