李生とのキスは、唇の感触が今までしてきたどの唇よりも柔らか温かくて、その感触を何度も何度も確かめたくなる

確かめても確かめても、唇はもっともっとと李生を求めてしまう



だけど、、、、

思わず漏れる「好きだ」という言葉に李生はただ「わたしも」と言うだけで、キスの流れからそれとなく触れようとする俺の手を「ダメ、ごめんね」とそっと外して、キスさえもそこで終わりを迎える


それなのに、俺たちは昔話を始めると止まらなかった
辛かったことも、その時の互の感情も全部苦笑いで暴露しあった

その度に「そっか、そんなこと思ってたのか、ごめん」とか「わたしのせいだね、ごめんね」とか
過去の自分たちに謝りあった

同じ昔話を何度したかわからなかった

「好きだった」そう言うと李生も「わたしも好きだったよ」と何度も言った




なのに今現在の感情は俺の「好きだ」に対しての答えは「わたしも」


それしか言わない


「付き合って欲しい」と初めてキスした日に言った答えも未だ聞いてない