#16
「ご注文お伺いいたします」
「じゃ、このオレンジシナモンティとパンケーキのセット、それからフルーツパフェお願いします」
「はい、かしこまりました」
・・・・
なんて・・・静かなの
李生は、客が引いたほんのひと時にそう思った
まるで森の中に居るような感覚
鳥のさえずりや木の香りが本物のように錯覚する
様々な植物がひしめき合って、まるで静かに話でもしているよう
「はい、これどーぞ」
李生の前に、柔らかな香りを漂わせカモミールティが置かれた
「・・ありがとうございます」
「いーえ、どういたしまして」
そう言ったのはcafe Kurenaiのオーナー、柚希の友人の高徳政宗(コウトク マサムネ)だった
李生は、最近このカフェでアルバイトをしている
就職活動はしているものの、なかなか上手くいかず悩んでいた李生に柚希が紹介したのだった
始めは李生も政宗の客と身内の使い分けに驚いたが、何気に優しいところにも気づき少し慣れてきたところだった
何気に優しいとは、休憩にお茶を差し出してくれるだけではなく、このカフェの屋根裏部屋を当面の住居としても貸してくれていることだ
何気と言ったら悪い気がするが、あまり有難い感を出すと余計政宗が迷惑な顔をするから、ここでは何気と言っておきたい
とにかく、とても難しい性格には違いない
「ご注文お伺いいたします」
「じゃ、このオレンジシナモンティとパンケーキのセット、それからフルーツパフェお願いします」
「はい、かしこまりました」
・・・・
なんて・・・静かなの
李生は、客が引いたほんのひと時にそう思った
まるで森の中に居るような感覚
鳥のさえずりや木の香りが本物のように錯覚する
様々な植物がひしめき合って、まるで静かに話でもしているよう
「はい、これどーぞ」
李生の前に、柔らかな香りを漂わせカモミールティが置かれた
「・・ありがとうございます」
「いーえ、どういたしまして」
そう言ったのはcafe Kurenaiのオーナー、柚希の友人の高徳政宗(コウトク マサムネ)だった
李生は、最近このカフェでアルバイトをしている
就職活動はしているものの、なかなか上手くいかず悩んでいた李生に柚希が紹介したのだった
始めは李生も政宗の客と身内の使い分けに驚いたが、何気に優しいところにも気づき少し慣れてきたところだった
何気に優しいとは、休憩にお茶を差し出してくれるだけではなく、このカフェの屋根裏部屋を当面の住居としても貸してくれていることだ
何気と言ったら悪い気がするが、あまり有難い感を出すと余計政宗が迷惑な顔をするから、ここでは何気と言っておきたい
とにかく、とても難しい性格には違いない