「・・・・んで、なんでそんなこと言うんだよ。
俺は、俺だって、それなりに色々恋愛はしたけど、どの子にも”これが片田だったら”って重ねてはダメにしてきた。
俺だって、片田と同じだよ。

・・・匠のことは、まぁ、、、一応身内だし、なんつーかまだ高校生だし正直驚いたけど、
俺が抱いてきた想いとか、そういうもの考えたら逆に匠に嫉妬するっていうか、なに人のもの勝手に手に入れてんだって感じで・・・・
俺が先に好きになったんだぞって話で・・・・

ああ~、だから結局なに言いたっかって言うと、

・・・・・俺たち、やり直さない?

ていうか、俺と付き合って、くれない?」



匠のことを解決しようとしていたはずなのに

結局

匠を踏み台にして

わたしはこの手を掴んでいいのだろうか・・・・


さっき、なにもしないと言った柚希の唇が

またわたしの唇に

断りもなしに重なった


ただわたしには拒否する理由が思い当たらず

その唇を

彼が誘うままに受け入れるしかなかった




「李生」





時より


匠の


わたしを呼ぶ声が聞こえた、気がする、、、、


いや、


柚希のうわ言だったのだろうか・・・・