「・・・・気がついた?」


オレンジ色の光

ただそれだけのあとは真っ暗な空間



「・・・・ゆっ、、」


「大丈夫だから、、、」


すぐに言葉を遮られた



・・・・どうして?


わたしは、ただ目の前の

"本物の彼"を見つめるしかなかった


彼はわたしの手を握っていた

そう大きくはない

でも確実に強く



でも、到底大丈夫そうな表情はしていなかった

大丈夫と言う彼の顔は

今にも泣きそうだったから


「・・・ごめ、ごめんね?」

「なにが?」


お願いだから、そんなに優しい声で問わないで


涙が溢れそうになるから


ね、そうでしょ、もう目頭が熱いのだから

何がどうしたのかわからない状況だけど、すがりつきたかったその人が目の前にいるのだから