#13

ザーーーーーーーーーー・・・・


・・・・


雨の音が柔らかい

まるで

温かな

誰かの腕の中にいるよう


いいえ

そう



実家の屋根に打ち付ける雨音が心地良かったんだと感じた孤独な夜

そうね、東吾がわたしと住むようになるずっと前

両親が居た頃の、そんな幸せな雨音




「・・・ン、、」



・・・・暗い




違和感が李生を襲う