‐Flower Grden of EDN‐

途中、職員の幾人とすれ違い、誰もが振り返り注目する

李生は職員室の自分の机から、必要なものだけをカバンに流し込むように入れた

他の職員たちは遠巻きに李生の行動を見ている

「マジかよ、サイテー」「見かけによらないよね」若い講師は聞えよがしに噂する



李生はけして顔を上げずに、黙々と机を整理した

早くここから立ち去りたい

ただ、仲の良かった女の職員がひとり近づいてくると、

「李生先生、嘘ですよね、こんなの」

そう言うと、さっき自分が塾長から奪ってきたと同じような写真を見せられた


「なんで・・・!」


李生はその写真を彼女から奪うように取る


彼女はなにかを察してか、

「いっぱい貼ってあるよ。たぶんまだこの構内に。わたしは見つけただけ剥がしてきたけど・・・」


「うそ・・・?」

「本当。誰がこんなことしたのかわからなけど、今日はこのことで生徒たちも、開講前からざわついてる。

どうします?一緒にもっと探して剥がしましょうか?」


「そんな・・・・」


李生は思わずその場にへたり込んだ

塾長室でもかろうじて立っていられた

ここでも荷物を持ったらすぐに立ち去るはずだった


なのに・・・・