でも、わたし、わたし、あの頃となにも変わっていない



”ひとりぼっち”



李生は明かりのついていないビルの一角を見上げていたが、がくりとうな垂れた


ビルの冷たい壁に背中をつける

ヒサシはなく、雨は引き続きからだを痛いぐらいに打ち付ける

それは紛れもない、天罰のようだった


「・・・柚希、くん」


李生は雨に濡れて重くなったセーターの胸を鷲掴みにする

からだが痛いのか、それとも心が痛いのか

ただジクジクする胸を抑えるしかなかった