#10


真っ暗な土砂降りの雨の中を、ただ歩いた

濡れた衣服は重く、からだに張り付きまとわりつく

髪も頬と同化しているように、そこを動かない


この土砂降りの雨は、いつか心の中で降り続いていたあの雨のように、わたしを真っ向から叩きつける



歩き続けて、今見上げているのは、あの頃も助けを求めていた人がいる場所

なのに明かりはついていない・・・



そうだよね・・・

頼るなんておかしいよね

その前に、この状況をなんて言えばいいの

きっと幻滅されるに違いない

いや幻滅の前に拒否される



わたし、わたし、・・・馬鹿だ、、、