未来売ります。

歩いても、歩いても一面焼け野原だった。
音も無く、生物の気配などひとかけらもなかった。ときどき、こげたマネキンが立っていて風空の肩をびくりと震わせた。
気がつくと風空は目をつぶっていた。俵屋の腕にぎゅっとしがみつき、目の前の景色を見ないように、見えないようにしていた。目をそらすことしかできなかった。
だいぶ歩いたころ俵屋が沈黙を破った。

「目を開けてごらん。」

風空はすぐには応じなっかたが、やがてゆっくりとまぶたを上げていった。

目の前の景色は一面焼け野原...ではなかった。少し先のほうに木が見えた。簡素な作りの小屋もある。