何故、こんな状況になっているかというと

事の発端は、5日前――――――――――

もうすぐ夏休みも終わる、という頃。


「もう雪兎、邪魔しないでよ~」

「何、読んでんだよ。見せてくれても良いだろう。」

女性向けの雑誌を雪兎に見えないように隠す。

だって、いま読んでる記事は

“彼氏にモテる可愛い仕草”と言うものだから。

絶対、見せれないもん。

「なんだよ、ケチ・・・バカ優月。」

「あー、またバカって言ったぁ。この口か?この口が言ったのか~?」

「いひゃい、いひゃい。」

涙目になって、謝って来る雪兎。



「優月ちゃん。また来てくれるようになって嬉しいわ~」

感慨深げに、麻子さんが燐に話しかける。

「ねぇ、いつから付き合ってるの?2人。」

しかもかなり興味津津。

「さ、さぁ~」

苦笑しながら、ごまかそうとする燐。