「やめろ・・く、来るな・・・。」

暗い路地に、追い込まれ恐怖のあまり顔が引き攣る青年。

青年の目の前には、口元を血に染めた女。

眼は紅く光り、いやらしく開けた口からは長く伸びた牙が見える。

そう彼女はヴァンパイア―――


「あなたの血を頂戴・・・」

女が青年にじりじりと近寄る。

青年は彼女から逃げようと、少しでも後ろへと行こうとするが

壁際に追いやられ、これ以上後ろにいけない。