突然手を離されてあたしの体はソファーにダイブする。
「った…」
ズキンと鈍く体が痛んだ。
「…手疲れた」
勝手に持ちあげといて今度は勝手に落とすんですかっ!
ムカつきながら顔を上げると視界に飛び込んできたのは藤堂君の笑顔だった。
わっ…
「勿論俺と同室だよねっ」
なんて言いながらギュッとあたしの両手を握る。
ど、同室…?
話が読めない。
一体これはどういうこと!?
「何言ってるんだ遼。莉子ちゃんは…勿論俺とだろ♪?」
「は、服部さんっ…」
急に後ろから手を回されてまたドキドキと鼓動が速くなる。
てか…
こ、この中の誰かの部屋で暮らすなんて
どう考えても無理!!死んじゃうよっ。
「お前らまた莉子ちゃんを困らせて…」
そう言ってマスターが助けに入ろうとした時…
あたしの体は何かにグィッと強く引かれた。
「莉子と同室は俺に決まってんだろ。こいつは俺の彼女なんだし」

