「なに…?」
「てめえらのやってる、汚いことを終わらせるだけだ」
「汚いこと…ねえ」
清和がギロリと睨んできた。
「……面白い」
────・・・
SIDE雪夜
「…っふは」
夢中で水から顔を出した。
…なんとか川に飛び込めたみたいだ。
莉子は気を失っているようだった。
もう一度、強く抱き寄せる。
傷口からは血が止まらない。
体の感覚は、もうほとんど消えてしまっている。
…やばい。
直感でわかる。
でも…
何があっても守ってみせる。
隼人がいる方向のビルをもう一度見た。
この約束だけは…
俺の命に代えても果たすから……

