不良だらけの危険なバイトッ☆


"だからその間に、飛び降りろ"


「ここから、向こうに」


「そんな…」


こんな高くから…


フェンスの下に広がる街は、とても遠い。


"下に川があるから、そこに降りれば、助かるかもしれない"


「時間がない…」


ユキはそれだけを告げて、あたしを抱きかかえる。


そして、下を見据えた。


"絶対に莉子を、守ってみせろ"


「…信じろ…っ」







トンッという足取りを最後に、体が宙に浮かぶ。




「俺と……っ」







涙でかすれた視界に…


ユキが、優しくほほ笑むのが見えた。





「隼人のことを……」








それを最後に、あたしの意識は深い闇の中に吸い込まれていった。