呆れた声と共に後ろの人の気配が消えたと思ったら
「わかったから、いたたたっ!離せっ!!」
「ったく…お前はそうやってすぐ女子に手を出して」
自分よりも背の高い男の人の襟を掴んで引きずるように遠ざけるマスターの姿が見えた。
「あ、俺は服部一哉(ハットリカズヤ)!!よろしくね~」
「よろしくお願いしますっ…」
引きずられながらも服部さんはそう言ってキメ顔を向けてくる。
マスターも服部さんも何者なんだろう…
男の人ってやっぱり住む世界が違いすぎるよ~!!
へなへなと近くのソファーに座りこむ。
するとその反動で動いたのか今度は肩に何かが触れた。
えっ?
ボスン…ッ
肩にかするようにしてあたしの膝に倒れてくるそれはまた別の男の人だった。

