「行ってきまーす♪」 「気をつけてね」 「はーい」 マスターに見送られながら玄関を出る。 顔を上げるとあたりはピンク色に染まっていて。 さくらがひらひらと風に舞っていた。 「…はよ」 眠たそうな声に顔を上げる。 「ユキっ」 まだ目も半開きな状態の彼の頭にはさくらの花びらまでついていた。 それがおかしくてあたしは思わずクスリと笑う。 「何…」 それでもクールに返事するユキは気づいてないんだろう。 「ついてるよ」 背伸びして金色の髪の毛についた花びらを取ると、ユキがその手を掴んだ。