不良だらけの危険なバイトッ☆


「はぃっ──!」


びっくりして振り向くとそこにはチャラそうな男の人の姿があった。


歳は20代後半くらいだろう、

茶髪の少し長めでくせっ毛、お洒落な黒縁メガネをかけている。


あたしと目が合うとその人はニコッと微笑んだ。


「ようこそCafe Parisへ。俺は店長の廣瀬貴明(ヒロセタカアキ)って言うんだ」


この人が店長さん…


「あのあたしっ、矢吹莉子って言いますっ、よろしくお願いします!」


ペコリと頭を下げる。


「美月から話は聞いてるよ、よろしくね莉子ちゃん」


顔を上げると廣瀬さんは握手を求めるように手を差し出してくる。


その手を握り返すと廣瀬さんは照れくさそうに笑った。


わ…

この人…こういう笑顔もするんだ。