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SIDE隼人
"おかけになった電話番号は…"
電話口から漏れてくる声。
ガチャン…
「莉子ちゃんもユキも、どうしちゃったんだろうね?」
「うーん…二人で一緒にいるんだろうか」
テーブルを囲む遼と一哉が頭を抱えている。
マスターは神妙な顔つきでその様子を見守っていた。
「ねえ、隼人も電話かけてみてよ」
少し離れた距離から遼が手を上げている。
「いや、俺はいい」
「なんでー!?!?」
"おい、遼。もしかしたら隼人と莉子ちゃんの間に何かあったかもしれないだろ"
"えー、別れたの?"
ひそひそ声の会話が耳障りだ。
全部聞こえてるっつーの。
不満に思いながら携帯の画面に目を落とす。
電話の発信履歴にならぶ"莉子"の名前。
もう、電話なら散々かけた後なんだよ。

