周りを確認したりしないで、無闇にボー
ルなんか追いかけて飛び出した、私。



私がそんな無鉄砲な行動をとらなければ
、きっと先生は、今でも笑って居たのか
な。



先生、ごめんなさい。


何度謝っても、許されはしないだろうけ
ど──。









「恋那……。お前、何でないてんの?」



そう言われて、気付けば頬を伝う無数の
雫。



あの日の事を思い出したら自然に、溢れ
てきた。



忘れたくても忘れられない、あの出来事




私が先生を、殺した日。



「こ、これは……」

「もしかしてナナ先生のこと思い出して
た?」

「……っ」



相変わらず、勘がいいやつ。