ある日。部活から帰ってきた俺は、家の 前で夏希を見つけた。 「西山……?」 思えば、様子がおかしかった。 それによく考えれば、俺の家の前にいる のだって不自然で。 いつもの陽気な笑みじゃなくてどこか冷 たい、作り笑い。 だけどあの頃の俺ときたら、そんなこと には微塵も気付かなかった。 多分、夏希はそんな表情なんかしない、 ってい先入観があったんだと思う。 ゆっくりと立ち上がり、俺へと近付いて きた夏希は、クスリと笑った。 「ね、日向君。私、知ってるんだよ?」