さっきはここが勝負時、とか思ってたけ ど、実際はそんなに切羽詰まってるわけ じゃない。 出だしは順調、結構クラスにも馴染めて きてる。 委員会にも入れたし。先生からの人望も 厚いって誰かに聞いた。 友達にだって、困ってないし。 皆明るくて優しくて、転校生の俺にも変 な気遣いなんかしないで、気さくに接し てくれる。 だから俺も、それに明るく対応すること が出来る。 ──ピーンポーン。 そんなことを考えていると、家のチャイ ムがなって、俺はだるい身体を起こして 、玄関に向かった。