「ありがとう! あ、でもちゃんとご飯作っていくからね。 …那智ちゃんに佳苗、元気かな…」 奏未の笑顔で、 言うタイミングを逃した。 大事な一言を。 このことが、 あとでどれだけ後悔するか、 考えてもいなかった。 俺は、 もう奏未は俺から離れないと… 勝手に思い込んでいた。