「次こそ絶対負けないからねーッ!!」
「まぁ、頑張ればー」
腹立つぅ…
このストレスを解消するには…!!
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「あれ、麻耶ちゃん?」
「わーん、また日向にいじめられたー!」
奏未おばさんに抱きついて、
そのまま日向の家に上がって、お菓子をいただく。
「ひどいんですよー、日向、学校では鬼ごっこしかしてないのに、どうやったらあんな点数とれるのか…」
「本当だよねー。でも麻耶ちゃんもすごいじゃない」
「いえいえ!
このまま万年2番だと、ずーっとアイツにバカにされたままですから」
「あ、噂をすれば…。
日向、帰ってきたんじゃない?」
ガチャ、と音がした。
「ただいま」
日向がリビングに入ってきて、
あたしと目があって、
すぐ目をそらした。
「麻耶また来てたのかよ」
「来てちゃ悪いの?
あたしは別に日向なんかどうでもいいもんね、奏未おばさんに会いに来たの」
「へーへー」
…気付いたら、自然と日向を目で追ってしまっていた。
似てる…。
隼斗おじさんに。
あたしがこんなことを言うのはあれだけど、
日向は、ルックスは隼斗おじさん、性格は両方に似ていて。
顔が整ってるから、女子によくモテて。
だから、よく告白されたっていう噂は聞く。
けど…
誰かと付き合ってるなんて噂は聞いたことがない。
好きな子作ればいいのにー…。
「ふがッ」