「奏未、ここか?このきれいなマンション」


「あっ、そうかも。…佳苗、着いた!」


きれいなマンション。

佳苗が教えてくれた特徴と同じだからすぐ分かった。



「じゃあ、またあとで迎えに来るから。終わったら電話しろよ」


「うん、送ってくれてありがとう」



「楽しんでこいよ」


「うん、じゃあね〜」




ポコッと蹴った赤ちゃん。


「パパバイバイだって!」


「また蹴ったのか?元気だな」



「元気だよね〜、パパ大好きだもんね〜っ」


「……ほら、早く行ってこい…」