「部長、帰りは代行ですか?」 「いや…車を置いて、タクシーで帰ろうかな…」 ポケットからキーを出し、ドアを開けようとしたとき。 車の側に、誰かがしゃがんでいた。 ……いや、寝ていた。 「あれ、この人…」 「奏未?」 パチっと目を覚まし、俺を泣き腫らした目で見上げたのは。 「隼斗っ‥‥‥‥‥‥‥‥‥」 俺の奥さんだった。 「お前、何で…。 とにかく、車に乗れ。 悪いな、澤田。今夜は付き合えない」 「……わかりました、ちゃんと大事な奥さんと仲直りしてくださいよ?」