「あっ!ごめん」


「はは、大丈夫。ささ、中入って」



傷のせいでうまく上がらない左腕をかばいながら玄関のドアを押さえていると。



「怪我人に気を遣わせに来たんじゃねえから」


あたしの代わりにドアを抑えたのは、ハルくん。



「あ…ありがと。外、寒かった?」


あたしの問いに、ハルくんは笑顔で。
「すっげー寒かった。お前んち暖かいな」


「ふふ」



こたえてくれた。


よかった…、
クラス会の日のハルくんのままだ…。