「お大事に」 少し体が軽くなった気がした。 お昼はとっくに過ぎて、夕方に近くなってきていた。 「家に帰ったら即、寝ろよ。夕飯は俺が適当に作るから」 「…ありがと、隼斗…」 隼斗の一言一言が優しかった。 それがすごく嬉しくて…、でも、切ない…よ…。 あたしが風邪を引かなかったら… 多分、隼斗と会うことも無かったんじゃ…。 病人だから、優しくしてる。 思いたくないけど、それしか理由が見つからない。 さっきの笑顔も。