「何があったかは聞かないけど…もしかしたら、奏未のただの勘違いだったりしてね」 かんちがい…‥―――――。 「さ、病室戻りましょ。隼斗くん待ちくたびれてるかもよ」 「うん」 ……怖くて怖くて泣きそうな夜でも、 隼斗はいつも、定時になると仕事を切り上げて帰ってきてくれていた。 あの頃のあたしは、不安で、そんなことには気づいてなかったかもしれない。 「どうしたの、奏未…」 「‥‥っ…」