あたしは…ずっと隼斗と手を繋ぎあっていた。


隼斗の大きな手が、あたしを不安の渦から引き戻してくれているかのように…。


お父さん…頑張って。

あたしもお母さんも、もちろん隼斗も、みんなここで待ってるから。













それから、どれくらい待っていたんだろ…


「ご家族の方々ですね、こちらへどうぞ」




……優しそうな男の先生は、笑顔だった。



「主人は…」


「大丈夫です。ストレスと疲労が重なったのが原因だと思われますが、検査しても異常は見られなかったので、安心していただいていいですよ」