振り返れば、蒼い月と月光花を背に青年が立っていた。


銀色のマントをなびかせながら。


何も変わらない。


言葉にすれば、消えてしまうんじゃないかと思い涙が止まらない。


「守りたいものがあるから、無理を可能にできた。ヒナ……ただいま」

「おかえり、マナト」



蒼い月の輝く夜、時は流れ再び出会った。



一輪の花が掴んだ幸せは、ここから始まる。