月光花が思わずさけぶ。


「本当か!?」

「うん。月の魔法は姿を変えるだけ。だから、キミを人に変えてあげよう――ただし」

「……なんだ?」

「魔法の効力は七日間。七日の蒼い月が浮かぶ夜、またキミは花に戻る。もしも……キミが、人のままでありたいと思うなら」

「……思うなら、どうなるんだ?」



月光花が思わず息をのむ。



月が静かに告げた。



「仲間から、キミの記憶が消えてしまう――そして、キミも。それでも、キミは望むの?」



何かを得るなら、何かを失う。



月が教えてくれた事。