なぜこんなことになったのか、遡れば数時間前に至るー

鬼李の娘ーもとい、現在の俺の主である幽に頼まれ、町の見回りをしていた俺は、幽と電話していた。

特に気になることもなく、何事もなく見回りが終わったため、その旨を報告するためのものだった。

「ーで、結論をいうと特に強い妖気もねーし、気になることもなかった」

「わかった、ありがとうね」と、言い残して電話が切れた。俺は携帯をGパンのポケットにいれると、欠伸をもらした。

これからどうするか、そんな他愛もないことを考えてたそのとき、「にゃーん」という高い鳴き声が聞こえた。