君はボクの天使?

「バンドやってるんだー。やっぱボーカルなの?」

「そうそう。でも、この間、広場で歌ってたみたいな感じじゃなくてハードなやつだけどね。つぐみちゃん、ヴィジュアル系とか聞かないよね?」

リクちゃんが恥ずかしそうな表情で首を傾げる
ヴィジュアル系なんて興味ないどころか、むしろ私は苦手だ

「うーん聞かないなぁ・・・じゃ、リクちゃんメイクしてライブとかやるわけ?」

「うん・・・一応、フルメイクしてるよ・・・あ、引いた?」

私の表情が歪んでいるのを見て不安そうな顔をするリクちゃん

私はメイクをしたリクちゃんを想像してみる

どちらかといえば、色は白いしメイク映えしない方ではないかもしれないけど

「ちょっとね・・・メイクした写真とかないの?」

「あぁー・・・あるかも。恥ずかしいな」

そう言いながらケータイの中のデータをしばらく探して

「これなら・・・」

と、見せてくれた