「そう…。あたしは屋上好きよ。空が近いもの」
「空?…あぁ。空、好きだったっけ?」
「えぇ。いつも空を撮っていたの、覚えてくれてたのね」
内心驚きつつも顔にはださない。
だってあたしが空好きなのゆうきが覚えてるなんて思わないじゃない。
「うん…」
なにか言おうとしたのか口が開きかけたけど閉じてしまった。
沈黙が続いた。
あたしはそれに耐えれず、
「それじゃあ、あたしは保健室に戻るわ。あ、ちゃんと授業はサボらないこと」
「はい…」
あたしは屋上を出た。
「…ッ……」
久しぶりのゆうきだったなぁ。
また痩せてたな。
髪、伸びてたな。
前よりもっとかっこよくなってたな。
ゆうき…好きだよ……。