ユメは本当に美味しそうに食べて、あっという間に完食した。

「ふぅ~。余は満足じゃ☆ねぇねぇ!お願いがあるんだけど聞いてくれる?」

「なに?言ってみ。」

パスタを食べながらボクは答えた。

「あのさぁ。これから曲が出来るまで毎日ここに来ていい?」

「はぁ?」

ボクは目を真ん丸くした。
「だってさぁ、やっぱ私一人じゃ作詞なんて大変だよ!初心者だし…」

上目遣いで甘えた声を出すユメ。

パスタを食べ終えたボクははフォークを置いてこう言った。

「まぁ、確かにユメちゃんの言う通りかもな…」

「じゃあOK?!」

「ただし、条件がある!毎日ちゃんと九時には家に帰る事。それとちゃんと進路について考える事。これが守れるなら毎日来てもいいよ。」

「うっ…案外厳しい条件ですな…でも、頑張って守る!」

「なら毎日来る事を許可しよう。」

ボクはユメの頭を撫でながら言った。

頭を撫でられたユメは少し照れていたようだった。

その後、ボクはバイトがあったのでユメを家に帰してバイト先に向かった。

その日、バイトに向かう足取りは軽かった。

これから毎日、ユメと曲作りができる事にボクは完全に浮かれていた。