だから、いつも3人で帰ってるあたしたちは、だいたい優花が最後にくる。


「結構待たなきゃだよな。
ほら、これ。いる?」


そう言って新二は、コーラの缶を2つ出して、1つあたしに差し出した。

「ありがと。」


喉をつたって、冷たいコーラが体に流れ込む。


「ぷっはー!!

生き返る〜!!!」


バレー部の練習はチョーハード。


ほんっっっとに、生き返る〜!


「な、愛乃。」


「ん〜?」


「来週の金曜日って、お前の誕生日だったよね?」


「あー、うん。そうだよ。
覚えててくれたんだー!!」


今日は火曜日。あたしの誕生日は6月25日。


新二が覚えててくれたのがすごい嬉しい。


「でも、どうして突然?」

「いや…ちょっと……」


ん?


「確認したかっただけだ。」


「なんかあやしー。」


「な、何がだよ!!」



「あーい!!お待たせーっ!!」


なぜか様子がおかしい新二と、問い詰めるあたしに割って入った声の主は…



優花。


「あっ!!お疲れ優花!!」


新二はほっとしたように、優花に言う。


あたしは『なんなのよ』って視線を新二に向けた。



新二の顔がひきつったような気がした。