フゥー…

『蒼…別れよぅ…。』

私は蒼を真っ直ぐ見つめて言った。

蒼の顔から笑顔が消えた。

「なんで…だよ…。」

泣きそうになるのをこらえて

私は続けた。

『やっぱりまだ恋とか愛とか私には分からないんだよね…だから……別れてほしぃの…。』

言えた…。

「紫苑は…俺の事嫌い?」

『…好きじゃなぃ…。』

嘘。

本当は大好き…。

まだ泣いちゃダメ…。

「そっか…いろいろと振り回して悪かったな…じゃ…」

蒼は来た道を戻っていった…。

蒼…。

蒼の背中を見つめながら

涙が止めどなく溢れる。

好き。

好き。

蒼が大好きなんだよ…。

私は家に入り

自分の部屋に入った。

ガチャ

『ウッ…ウゥッ…ぁ…ぉぃ…グスッ…』

涙が止まらない…。

蒼…。

幸せになってね…。